提灯屋台の醍醐味

秋もたけなわ。
夕暮れも過ぎると、めっきり涼しくなっている。

涼しい夜風にあたりながらいつもの道から1つはずれた裏通り。
駅への近道でもない通りなのだが、ふと足が向いてしまう。
なぜならそこには、赤い提灯を灯した屋台があるからだ。
赤い提灯と言うのは、我々の年代にとっては誘蛾灯のようなもの。

そして、提灯とのセット。
サッパリした気性の「オヤジ」だ。
料理は取り立てて高級でもなければ、極めてうまい物ではない。
それでいい。
それがいいのかもしれない。
行列のできる提灯屋台など、ゴメン被りたい。

人気の少ない裏道の角で、馴染みの顔触れといつもの話をする。
それこそが、提灯屋台の醍醐味と言うものなのだ。

涼しくなればなるほど、提灯の灯火が恋しく思えるこの頃である