急な寒波が粉雪だけではなく、持病の腰痛も運んできた。
痛む足腰を引きずって、やっとたどり着いた週末に、
通いなれた地元の飲み屋街へと向かう。
なじみの店で一杯やって、暖まろうとしていた私。
 
 片付けられた雪がこんもりと積んである街路を歩いていると、
ふと眼にとまった赤提灯、「居酒屋」とだけ書いてある。
開店したばかりなのだろう。まだ提灯が初々しい。
どんな店なのか知るわけもない。、
提灯に惹かれた私は、やはり真新しい縄のれんをくぐっていた。
店内で過ごした数時間、当たり前のやりとりと接客。
何もかもまるで、デジャブ体験しているような感覚。
料理もマスターの愛想笑いも月並みで、特筆すべき点はまったくない。
それでも何となく感じる居心地のよさ。

 心地よい止まり木を見つけた小鳥はこんな感じなのだろうか? 
また一軒なじみの店ができた予感がした。

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